
本文とは関係無いことも無い?
私がハイハイをしていた頃に住んでいた家の2軒先には、お菓子屋さんがありました。
店先には、小さなお客様の為に、低めの棚にギッシリとお菓子が並べてあったそうです。
私が小さい頃まで、父が商売をしていて、母もそれを手伝っていたため、チョロチョロと動き回る私を構うこともなかなか出来なかったそうです。
ある時、私は綿菓子の袋を持っていたそうです。
いつの間にか、近所の人がくれたのかしら?と母は思ったそうですが、次の日も、私は綿菓子の袋を持っているんですって。
さすがに気になって、その後の私を追ってみると、ハイハイしながらお菓子屋さんに行き、表に面した棚から綿菓子の袋を持って、帰って来たのだそうです。
そう、冒頭のカモメさんは、幼い私なんですよ!?
もちろん、母はその事実を知って、お店のおばちゃんに事情を話したところ、おばちゃんも全然気付いていなかったらしく、もちろん、悪いことをしている意識の無い私を責めることも無く、母はお金を払って事なきを得たそうです。
その後は、おばちゃんも私対策を取ってくれたのか、綿菓子を持って帰ることはなくなったようです。
それからしばらくして、その家から引っ越した我が家に、お菓子屋さんのおばちゃんから、1ケースの段ボールが送られてきて、なんとその中身は綿菓子!
そう、ヨチヨチ歩きを始めたくらいの私のために、大好物?の綿菓子を送ってくれたんですね。
大きくなってから、その話を母から聞いて以来、私は綿菓子に対して、ちょっとした罪悪感と、おばちゃんの優しさの思い出の甘さを感じるんです。